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First Penguin vol.6 Quora創業者兼CEO アダム・ディアンジェロが語る「知識の集合とは?」

読了時間:約 4 分

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オバマ元大統領やヒラリー・クリントン氏なども参加する知識を共有するプラットフォーム「Quora(クオーラ)」。「世界中の知識を共有し、その知識を広め深めること」をコンセプトとし、質の高い情報を提供するサービスです。立ち上げたのは、Facebookの初代CTOとしてFacebookのシステム構成やインフラの戦略立案を進め、その後独立したアダム・ディアンジェロさん。学生時代からシリコンバレーに移り住んだ彼は、スタートアップ企業の投資家としても知られています。そんなディアンジェロさんに「Quora」のサービスや始めたきっかけ、投資する際に重要視しているポイントなど幅広くお話を伺ってきました。

インタビューを担当したのは、Fintechに関連するプロジェクトやコミュニティ、施設を運営する株式会社FINOLAB。新たな分野に果敢に挑戦するスタートアップ経営者を、未知なる海に真っ先に飛び込む1羽のペンギンになぞらえてインタビューをする、「First Penguin(ファーストペンギン)」を更新しています。

知識の集合とは、テレポーテーションとタイムトラベルの組み合わせ」と語るディアンジェロさんの考えについても、ぜひご注目ください。

「知識の集合とは?」インタビュー斜め読み

ここではインタビュー動画本編より5つのやりとりを簡潔にまとめました。回答に対するディアンジェロさんの思惑を深掘りしたい方は、ぜひ該当箇所がスポット再生されるURLよりご視聴ください。(※インタビュー動画本編は英語のみ[字幕なし]となります)

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Q1.知識を共有するプラットフォーム「Quora」とは、どのようなサービスなのでしょうか?

A.「誰でも質問できて、みんなで知識を共有するインターネット上のプラットフォームです。独自のシステムにより、質問とそれに対し最適な答えをしてくれそうな人をマッチングさせ、その人が質問に答えることで課題を解決します。『Quora』は誰でもアクセスできるプラットフォームなので、同じような疑問を持った人がその疑問に対する最適な答えを読めるデータベースになれればと思っています。現在は18言語以上をサポートし、世界中のほぼすべての国をカバー。毎月3億人のユニークユーザーが『Quora』を訪れています」

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Q2.知識共有サイトというと他にもありますが、「Quora」ならではの特徴を教えてください。

A.「質問への回答が、高いクオリティを維持していることです。基本的に実名制をポリシーとしていて、博士号などの専門的な資格や経験を持っている人には、その情報も登録してもらっています。そのときに機械学習を活用し、どのような立場の人が投票したか、どれくらい多くの人が最適な答えとして投票したかなど、様々な判断基準に基づき、どの答えが高品質かを見極めています。また、 Wikipediaは既に知られている知識を要約するのに対し、Quoraは意見を求めたり、専門家がどう考えているか知ることができるといった形で棲み分けをしています」

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Q3.「Quora」を始めたきっかけを教えていただけますか?

A.「私は以前から、学ぶことや読書、そして他人の質問に答えることそれ自体が大好きでした。当時のインターネットはただ閲覧しているだけのような印象を受けましたが、インターネットを使えばみんなをつなぎ合わせ、みんなで知識をシェアできるように思っていました。人々の知識を共有するプラットフォームは出てきましたが、回答の質が低いことが気がかりでした。世界の誰もが回答者として参加できるようにすると質の担保が難しい。高い品質を保つには、限定された人だけが回答者として参加できる仕組みが必要だと考えていました。つまり、質の高いコンテンツを作ろうという強い意欲のある人々が取り組めば、より多くの高品質の知識が世界で共有されると思ったんです」

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Q4.ディアンジェロさんがスタートアップに投資するときの基準はありますか?

A.「様々な要因を検討しますが、最終的にはこの会社が大きな成長を遂げる可能性を秘めているかどうか、その可能性がどの程度あるかについて考えて判断しています。通常は、私は会社を設立した人や投資している人を知っている会社に投資しています。例えば、Instagramを創業したケビン・シストロム氏への投資もユーザー数が増えたことによるサーバー負荷について相談を受けて知り合ったことがきっかけでした。シリコンバレーではよくあることですが、こうしたエコシステムが起業家にとって非常に役立っています」

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Q5.「知識の集合とは、テレポーテーションとタイムトラベルの組み合わせ」と言っていましたが、その心は?

A.「もし過去に遡るタイムマシンができたとしたら、いろいろな使い方ができると思うんです。例えば、中世時代にいったら、そこで人々がどんなことを考えていたか、どんなことを言っていたか知りたいですよね。今後、『Quora』などのプラットフォームでみんなが知識を共有するようになれば、タイムトラベルができるのと同じことだと思うんです。汎用人工知能の時代でさえ、タイムトラベルが可能になるとは思いませんが、だからこそ当時の人々の言葉や知識が残ることがタイムトラベル代わりになると私は思います」

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