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『 Notion × Slack グローバルテクノロジー企業が挑む!日本市場へのマーケットインのポイント』xTECH Lab MARUNOUCHI vol.4

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大企業やスタートアップがプロダクトを広めるようと思ったときに、他の業界に飛び込むこともあるはずです。そうしたときにいかに既存事業の軸を保ったまま、どのようにして新領域を開拓すればいいか戸惑うこともあるのではないでしょうか。

こうした課題を抱える方の力になればと、企業間のコラボレーションの可能性や成功事例を学ぶ場を提供するコミュニティ「xTECH Lab MARUNOUCHI」では、日本という異なるマーケットでビジネスを展開しているグローバルテクノロジー企業から話を聞くイベントを企画。

今回は、Notionの日本1号社員でありHead of Sales Japanを務める西勝清氏(※肩書はイベント開催当時)とSlack Japanのビジネスグロース営業部長の生垣侑依氏をゲストにお迎えしました。グローバルテクノロジー企業が日本にマーケットインする際のポイント、大手企業やスタートアップにプロダクトを広める上で大切なことについて伺いました。

INDEX

情報のストックや管理、ノートまで多様な機能を有する「Notion」
誰でも情報の共有や意思決定ができる、チャンネルベースの企業向けプラットフォーム「Slack」
ユーザーが自発的に発信してくれたSlackとNotion
コミュニケーションも情報へのアクセスもオープンな文化
ミッションを明確にするからこそ、互いにゴールを目指せる
日本の生産性向上のため、多様な業界で使ってもらえるサービスに

情報のストックや管理、ノートまで多様な機能を有する「Notion」

西:みなさん、はじめまして。Notionの西です。2020年9月にNotionに入社し、現在は営業やマーケティング含めて、ビジネスオペレーション全体を担当しています。自分自身のキーワードとしてはコラボレーションやコミュニティ、ネットワークなど、人と人をつなげることに関心を持ってきました。

Notionについてお話しする前に、質問をさせてください。働いているときにこんなことを感じることはないでしょうか?

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① 各チームでよく使っているツールがバラバラなので、情報がどこにあるのか、わかりづらい。
② もうちょっと他のチームや事業がどんな仕事に取り組んでいるか知りたい。
③ あれ、その情報、チャットのどこかでみたなぁ。どこいったっけ?
④ スライド作って、メールにその資料の背景と説明を書いて、リンクをシェアして…。あれ、あの資料どこいったんだっけ?資料だけ見ても文脈わからないよ。
⑤ 検索したらあるよって言われて疲れた。

西:普段働いているときにこう感じている人がいたら、Notionはお役に立てるはずです。

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西:使い方は、大まかに分けて3つです。一つ目が、チームのwiki。チームとして知っておくべき情報やミッション、ポリシー、バリュー、ゴール、福利厚生などをNotion上に貯めておき、いつでも誰でも閲覧できるようにする使い方です。二つ目が、タスク管理やプロジェクト管理です。カンバンやガントチャートとして使えます。最後は、議事録や仕様書をまとめて管理できるノート・ドキュメント管理としての使い方です。

現在、こうした機能をそれぞれ別のツールで使っていらっしゃる方がたくさんいます。でも、Notionを使えば、ノートを書くこともできるし、to-do管理したいと思ったらガントチャートやテーブルを出すこともできる。さまざまな情報をすべてNotionで管理できるようになるんです。

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西:そんなNotionですが、共同創業者のIvan(アイヴァン)とSimon(サイモン)は京都にいる時にインスピレーションを受けて再生しました。彼らは京都で周りのお店を見て、職人技やホスピタリティに強く感銘を受け、こうした精神を反映させてNotionを作りました。

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西:現在、Notionは数多くの企業様で活用いただいています。例えば、スマートニュースさんからは、Notionがあることで社員同士の意識が繋がり、全員で前に進む感覚を作り出せているとコメントをいただきました。サイバーエージェントさんは、エンジニアのアウトプットする量が、Notionを利用することで5倍に迫る勢いだといいます。

また、ユーザーさん主体の非常にアツいコミュニティがあるんです。地域ベースでは全国で5箇所のコミュニティ活動をしていただいていますし、YouTubeやnoteでもNotionに関する投稿をたくさんポストしていただいています。

私達にとって2021年は大切な年になります。2021年に日本語化、春にはAPIパブリックベータを公開する予定です。2021年にNotionは日本のツールとなり、個人・チームの働き方にイノベーションを起こす。この動きを私自身、非常に楽しみにしているところです。

誰でも情報の共有や意思決定ができる、チャンネルベースの企業向けプラットフォーム「Slack」

生垣:私はリクルート、リンクトイン、現在とずっと営業職として仕事をしてきました。一貫していることが、日本のマーケットがよりよくなるために、良いサービスを広げるお手伝いをすること。こうした考えを持つ中で、Slackは日本のビジネスや働き方を変革していく、素晴らしいサービスだなと思って、2年半前に入社しました。

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生垣:ニューヨーク証券取引所に上場しているSlackは、全世界で2500人以上の社員がいて、全部で17箇所のオフィスがあります。日本だと、東京と大阪にオフィスを構え、90名強の社員がいます。Slackには無料と有料とありますが、有料プランを利用いただいているのは、14万社以上。毎週50億以上ものアクションがなされています。さらに、2400以上のアプリケーションとの連携も可能なサービスです。

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生垣:私たちSlackのミッションは、みなさんのビジネスライフを、よりシンプルに、より快適に、より有意義にすること。Slackは全社員が情報の共有や意思決定ができる、チャンネルベースの企業向けプラットフォームです。また、エンタープライズ企業や金融、行政のみなさんでも使える安全性を有しています。

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生垣:現在、日本でもラクスルさんや三菱重工さん、東映アニメーションさんなど、非常に多くの企業のみなさんにお使いいただいています。他にも、京都大学や近畿大学など、教職員と学生のコミュニケーションに使っていただいている大学もあるんです。今日はマーケットインのお話しなので、日本のマーケットをどんなふうに広げてきたかなどさまざまなお話をできればと思います。

ユーザーが自発的に発信してくれたSlackとNotion

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藤田:Slackは気づけばそこにいたという感覚を持ってしまいますよね。どういう形で日本に入られてきたのでしょうか。

生垣:2018年6月に日本のオフィスをローンチしたのですが、実は2017年11月には日本語版を先にローンチしておりまして、DeNAさんやドワンゴさんなど、アーリーアダプターとして使っていただいている企業が既にたくさんいました。そういう形でボトムアップ型で広がってきたというのが、特徴だと思います。

藤田:我々peatixチームもまずエンジニアのチームがSlackを見つけてきて、社内に広がっていった印象でした。良いサービスを提供することでクチコミが生まれていったのか、仕掛けていったのか、どちらだったのでしょうか?

生垣:クチコミですね。非常にありがたいことにクチコミやユーザーのみなさんが自発的に作っているコミュニティがたくさんあったんです。あと、Slackと検索すると、noteなどに書いてくださっている方が多い。こうした好意的な声が上がることが、ボトムアップ型で広がっていくプロダクトの特徴なんだなと感じました。

藤田:理想的な展開ですね。西さん、特に今年に入ってから色々なところでNotionさんの名前を目にする機会が増えた印象ですが、どのようにして日本へのマーケットインを進めていらっしゃるのでしょうか。

西:ユーザーさんが主体的に活動してくださっているので、まだコミュニティに入っていない人をコミュニティに紹介したり、コミュニティを運営している人同士を繋ぎ合わせたりと、私はそのサポートをしています。特に日本はサービスを愛してくれる方が多い。デザインやUIUXもそうですし、細かくカスタマイズできる点が日本のユーザーさんに愛されやすいんじゃないかなと思っています。

藤田:西さんはお一人で日本拠点をゼロから立ち上げられたと思いますが、大変だったことはありましたか?

西:人材採用が重要なポイントの一つです。会社とご自身のマインドがマッチしていて、知識も経験もある人となると、なかなか難しいなと。あとは、顧客の理解です。日本のユーザーさんがNotionを使ってくれている理由や、利点を感じている点を本社のプロダクトチームにしっかりフィードバックしていくことが必要だなと感じています。最後は、信頼と認知です。会社として考えていることをしっかり理解してもらって、かつ安心して使える会社だと認知してもらう。この3点が立ち上げ時にやらなければいけないことだと思います。

コミュニケーションも情報へのアクセスもオープンな文化

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藤田:海外の企業の場合、日本の文化にローカライズする必要もあるのかなと思うのですが、その点に関して意識していることはありますか?

西:ローカライズする必要もありますが、全社的な意思統一も大事なので、世界レベルと日本レベルの最適化を一緒にディスカッションしながら進めています。

生垣:うちの場合は、全社員がひとつのSlackで動いているので、他のチームがどんなディスカッションをしているか、どんなシートを作っているかを誰でも見られる状態になっています。どんな流れで意思決定がなされたかも見えるので、今後私が何かをリクエストをするときにはこういう観点でお話ししようという参考にもなる。“透明化”がされていると思います。

藤田:コミュニケーションも情報へのアクセスもオープンな文化なのですね。生垣さんは、どんな組織体制で展開されているのでしょうか?

生垣:営業方法としては、既にSlack使っていただいている企業の中でチャンピオンを見つけて、一緒にその方と共に会社のビジネスや経営のゴールをどうやったら達成できるか、さらに働き方をどう変えていけるかを考えるようにしてきました。そういう企業のビジネスゴールに対してSlackをどう使うといいですよと、営業だけでなく、ソリューションエンジニア、カスタマーサクセスのメンバーも一緒に提案に行くことも多くあります。

ミッションを明確にするからこそ、互いにゴールを目指せる

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藤田:マーケットインという話の中で、新しい市場に入っていく際にどんな要素が肝になるのでしょうか?

西:企業として目指すミッション、その思いを伝えていくことが大切です。こういう未来を目指しています、ということを示すことが一番大事で、その下に戦略戦術があるんです。そのために、お互いを理解してみんなでゴールを目指していこうという気持ちが重要で。それがないとユーザーにも届かない。愛を込めることが大切なんじゃないかなと思っています。

生垣:Slackでは、6つのバリューと4つのアトリビュートを大切にしています。6つのバリューとは、対ユーザーさんに提供したい価値と表現をしていて、その中でも私が大好きなのが、プレイフルネス。つまり、遊び心です。Slackは絵文字の種類が豊富だったり、カスタマイズもできる。仕事の中でも遊び心を持っていることが大事なんじゃないかと思っています。次に4つのアトリビュートとは、社員に対して求める特性を指します。特性に基づいて6つのバリューを伝えていく。どちらも必要な要素だと思っています。

日本の生産性向上のため、多様な業界で使ってもらえるサービスに

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藤田:最後にサービスについて、ご自身について、今後の展望を教えていただけますか。

西:サービスとしては、ポイントが3点あります。1つ目は、Notionという世界観を保ったまま日本語でサポートを受けられるようにすること。2つ目は、コミュニティとともに成長していくこと。3つ目は、さまざまなツールとの高度な繋がりを持つことです。

個人レベルでは、生産性があがることやコラボレーションの仕組みをテンプレート化して、共有できる体制をつくりたいなと。そうすることで、日本の生産性があがるんじゃないかと思っています。そして、日本企業初でノウハウを作って世界の企業に共有して、生産性向上の起点が日本になったら何より嬉しいですね。

生垣:より多くの業界のみなさまに使っていただけるサービスになればと思っています。さまざまなアプリと連携することでより対顧客、対マーケットに対する価値を高めていきたいですね。金融や大学のみなさまにも、企業だけでなくコミュニティのツールとして活用していただく。多種多様な方が活用することで働き方が変革していく、そういうモメンタムを作り出せていければ。そうすることで、本来向き合うべき業務に向き合うためのプラットフォームになれたら何よりです。

担当者が熱い想いでミッションを伝えること。バリューを明確にして、遊び心を持ってサービスを展開すること。グローバル企業だろうが、大手企業・スタートアップだろうが、その基本的な姿勢はきっと変わらないはずです。その大切な軸を思い出させてくれた時間でした。

▼当日のセッション
Notion × Slack グローバルテクノロジー企業が挑む!日本市場へのマーケットインのポイント
https://youtu.be/AlyZI-0TzmI